神経伝達物質のアンバランスがうつ病の要因になっているといった考えもあります。
「セロトニン不足でうつになる」という話を聞いたことがある人は多いでしょう。神経伝達物質のアンバランスと言えば、大抵はこれを指しているようです。うつ病の症状を改善させたい場合には、セロトニンの数を増やせばいいのです。ただし、うつ病になった原因は、セロトニンの減少のみではない場合もあります。
これは抗うつ薬が、セロトニンやドーパミンを増やすという事実から推定されたことで、一時期、うつ病はセロトニンで説明できると考えられていました。確かに、セロトニンが増えることが、抗うつ薬の作用に関係があることは、おそらく間違いないと考えられています。
セロトニンを増やす多くの薬に、抗うつ作用があるし、動物実験では、抗うつ薬を与えて1時間もすれば、脳内でしっかりセロトニンが増えているからだといわれています。しかし、実際のうつ病忠者さんに、抗うつ薬を飲んでもらっても、セロトニンが捕えているはずの1時間後も、何ら改善が見られないのです。
実際に、抗うつ薬の投与によって、うつ病が改善し始めるのは、1、2週間後のようです。
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